名古屋の相続弁護士コラム:介護寄与分は簡単には認められない?

名古屋の相続弁護士の服部です。

高齢者介護による寄与分というのは、存在を認めるのが合理的ではないかと思います。

 

もっとも、平等相続の理念もあるので、どこまで寄与分額は認められるべきなのでしょうか。

 

計算式としては、

扶養した場合:現実に負担した金額×期間×(1-寄与相続人の法定相続分の割合)

 

療養看護:付添婦の日当額×療養看護の日数×裁量的割合

【東京家裁実務:介護報酬基準額×療養看護の日数×裁量的割合】

となっています。

昔のように、ざっくり2割が寄与分であるという認定がなされることは少なくなっています。

 

扶養義務にもとづく介護をしても法律の義務の範囲内であるので寄与分は認められにくいといえます。

そこで、裁判所の発想としては、介護費用の分担の問題と置き換えていると評価できます。

 

そして療養看護型の場合の寄与分を主張する場合は、介護を行った期間ではなくその期間中における要介護者の状態、程度を明らかにする必要もありますので、相続・遺産分割の弁護士がお願いしているのは、医師の診断書などを丁寧に積み上げていく作業が必要となる場合があります。

そして東京家裁実務は「特別」の寄与があったのは要介護2以上が寄与分が認められる一つの目安となっています。

 

寄与分の相談は名古屋の相続・遺産分割弁護士にお問い合わせください。

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